曹某(再審被申立人)が楊某(再審申立人)を相手取って提起した民間借入金紛争事件
2025-12-25
曹某(再審被申立人)が楊某(再審申立人)を相手取って提起した民間借入金紛争事件
【キーワード】 民間借入れ、借貸関係、抵当
【裁判の要点】 第一に、貸借関係が成立しているか否か、第二に、貸借行為が実際に履行されているか否か。
【基本的事実関係】再審被申请人(元審原告)の曹某氏は、再審申立人(元審被告)が2011年5月2日に自身に90万元を借入れ、借用証書、受領書および返済誓約書に署名したと主張しています。一方、再審申立人は、実際に借款があった事実はないとしており、自分が署名した文書は、2011年3月28日に自分の息子である賀某氏が被申请人から借入れた際の担保として、被申请人が提供した空白の様式文書に署名したものであり、その後、被申请人によって日付が改ざんされたものであると主張しています。
本件は、一審・二審ともに被申立人の訴えを支持し、申立人に返済義務を負うよう判決が下されました。その後、申立人は遼寧省高等人民法院に再審を申し立てたところ、再審審査の結果、大連市中級人民法院に対し本件を再審するよう命じられました。
【裁判結果】再審判決は、申請人の再審請求を支持し、被申请人の訴えを棄却するものとします。
【裁判理由】民間の貸借案件を審理するにあたっては、貸借金額、資金の交付状況、当事者の経済能力、当事者間の取引慣行などを総合的に考慮し、貸借事実の発生有無を確認・検証しなければならない。本件においては、被申立人と貸借関係があったのは実際の資金使用人である申立人の息子であり、申立人は実際の借入人でも資金使用人でもなく、被申立者との間には貸借関係が成立していない。また、被申立者が主張する貸借関係の発生事実については、常識や論理および取引慣行に合致せず、貸借事実を裏付ける証拠も不十分であるため、これを認めない。
【法的根拠】『民事訴訟法』第170条、第207条、『担保法』第35条。
【弁護士の見解】本件は、被申立人が証拠を改ざんし、貸借の事実を虚偽に捏造した悪意ある訴訟です。被申立人は長年にわたり「詐欺的貸付」を専門に行い、豊富な操作経験を有しています。申立人が署名した空白の文書を悪用し、悪意ある訴訟を提起することで、他者の財産を不正に取得しようとしたものです。代理人は再審手続きにおいて、被申立人がこれまでの裁判手続で述べた内容の矛盾点を突き止め、両当事者の取引慣行や社会常識、行動の論理を踏まえて再審請求人の主張を十分に説明しました。その結果、再審裁判所から認められ、当事者の合法的な権益が守られました。本件は2014年の第一審から2018年12月の再審終結まで、実に4年もの歳月を要し、下級裁判所から高等裁判所までの三審級を巡る過程を経ています。この案件には、一定の参考となる意義があります。





